《　2010年9月　礼文島10回目　［３日目（９月２５日）］　》



　３日目、初めて礼文岳に登る。
　前日のミーティングの時で「今まで登ったことが無い」と言ったら、彦さんに驚かれてしまった。f(^-^;
　何度が登ろうかと思ったことはあったけど、そう思う度に天気が冴えないことが多くて「礼文島最高地点に登るのだから好天の時がいいし」と思っているうちにズルズルと今に至っていた。
　残念ながら青空の好天ではないけど、視界は良さそうなのでそれになりに眺望は望めそうだし、それを待っていてはいつまで経っても登れないから、ここで登ることにした。




　島抜けお見送りをパスして、内路でスターライナー号を
降りる。
　内路の登山口から頂上までの距離は4km、標準所要時間は
登り2時間に下り1時間半。
　内路11時13分発のスコトン行き路線バスに間に合えば船泊の双葉食堂でラーメン( ﾟДﾟ)ウマーも可能だけど、歩いたことの無いコースで所用時間が読めないので、登りの所用時間で後の行程を判断することにする。
　AM8時ちょうどにスタート。














　前半は白樺の森林道を通る。
　土がフカフカとしていて踏み心地が良いし、ゴジュウカラの集団が木々を飛び交ったり、歩く先にコマドリがひょっこりと姿を表したりと、歩いていて気分が凄く良い。



















　8時38分、起登臼ルート合流点に到着。
　内路から約2km、頂上までのほぼ中間点。
　ちなみに、古い地図やガイドブックで起登臼から登るルートが示されているけど、現在このルートは廃道状態となっている。














[ SONY Cyber-shot DSC-HX5V ]

　さらに登ると視界が開けてきた。
　利尻も……頂上に雲がかかってる。( 　´−｀)















[ SONY Cyber-shot DSC-HX5V ]

　頂上が見えてきた。
　でも、手前のピークは偽ピーク。
　本当のピークは真ん中にチョコッと出てる方。














　9時30分、頂上に到着。
　それなりに途中で息が切れて休みは取ったけど、思っていたよりも楽に登ってこられた。
　森林限界を超えているから、山頂の周囲に高い木は生えていない。
　僅か標高490mで森林限界を超えているのは、北緯45度を超えた亜寒帯に近い位置にいるある山だという証明かも。









[ Nikon D300 + Tokina AT-X 116 PRO DX ]
[ 11mm 1/250sec F8 絞り優先AE ISO200
WBオート ]

　頂上は島の最高地点かつほぼ中央に位置するので、360度の視界が広がっていて島の形をほぼ見ることができる。
　上空には雲が一面に広がっていて青空は見られなかったが、水平線方向の視界は良好。
　モネロン島、サハリン、稚内に天売島まで見通すことができた。＼(^o^)／






[ Nikon D300 + AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II ]
[ 200mm 1/640sec F8 絞り優先AE ISO200
WBオート ]

　初めて礼文島から見えた天売島。
　天売島はモネロン島よりも小さな島で距離もほぼ同じだけ離れている（100km以上）のに、かなり大きく見えたので現地では確信が持てなかったけど、帰ってから地図とGPSの方位データで確認したら天売島だと判明。
　ほぼ同距離の向かって左側に焼尻島があるはずだけど、島影は確認出来なかった。




[ Nikon D300 + AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II ]
[ 200mm 1/500sec F8 絞り優先AE ISO200 WBオート ]
[ レタッチ加工 ]

　手前が船泊港、その向こうに見えるのがモネロン島。
　去年までの通算でモネロン島は2,3度しか見られなかったのに、今年は行った時には全てモネロン島を見ることができて、特に今回は毎日見ることができた。
　どうやら、遠望目当ては９月が一番良さそう。














　ちょっと気になった看板。
　古い地図などで礼文岳山頂から８時間コースに至る道が記されているものがあるが、現在この道は廃道となっていて、過去には遭難者が出ている。
　でも、この注意書き、
　『礼文岳頂上からは、”登山道以外”に西海岸などへの道はありません。』
　と書いてあるけど、
　『礼文岳頂上からは、西海岸などへの”登山道”はあります。』
　とも読めてしまう気がする。
　まあ、かなり捻くれた解釈じゃないとそうは読まないんだろうけど。a(^◇^;
　でも、ここは、
　『礼文岳頂上からは、西海岸の８時間コースに降りる道はありません。』
　とシンプルに書けば良いんじゃないのかと。



　
　天気が良ければ寝転がってずっと居たいような頂上だけど、曇天で冷たい風も吹いてくるから下山することにする。
　10時に下山開始、11時には内路の登山口に到着。
　結局、登り1時間半、頂上滞在30分、下り1時間の計3時間。
　勝手が分からなかったので三脚は持参しなかったけど、D300とそこそこ重いレンズ2本を背負ってこのベースで行けたから、持って来ても良かったかも。
　まあ、曇天で利尻も完全に姿を現していなかったから、三脚で気合いの入れた写真を撮る気にはならなかっただろうけど。a(^-^;












　11時13分発のスコトン行きのバスに乗り込んでから思案した結果、双葉食堂には行かないことにして久しぶりにスコトン岬まで行ってみることにした。
　徒歩10分の星観荘に泊まっているのに、スコトン岬まで行くのは2年以上ぶりだったりする。a(^◇^;
　着いた時にはツアー客で賑わっていたスコトン岬だが、それらが去ると途端に静かになる。




[ Nikon D300 + AF-S DX NIKKOR 18-200mm F3.5-5.6G ED VR II ]
[ 200mm 1/250sec F8 絞り優先AE ISO200 WBオート ]

　岩礁帯でのんびりと過ごすゴマフアザラシ。
　200m近く離れているのに、レンズを向けるとこちらを向く奴がいる。
　抜海のアザラシも人の気配に敏感だけど、ここのアザラシも同じ。
　さすがに野生動物の感覚は鋭い。





　星観荘に戻って弁当を食べ、そのままのんびりと過ごそうかと思ったけど、今年最後の島だということで、〆としてゴロタ岬に行くことにした。




[ Nikon D300 + Tokina AT-X 116 PRO DX ]
[ 11mm 1/250sec F8 絞り優先AE ISO200
WBオート ]

　ススキ靡く、尾根道。
　都会はこれから秋の始まりだけど、北緯45度の島では既に秋が深まっている。










[ Nikon D300 + Tokina AT-X 116 PRO DX ]
[ 14mm 1/400sec F8 絞り優先AE ISO200 WBオート ]

　曇天なのは残念だけど、これはこれでアリなのかと。
　北西からの風は差ほど強くなく、殆ど人が来ることも無かったので快適に過ごすことができた。

















[ Nikon D300 + Tokina AT-X 116 PRO DX ]
[ 11mm 1/250sec F8 絞り優先AE ISO200
WBオート ]

　この写真を撮っている間に、ツアー客を乗せた観光バスが走って行った。









[ Nikon D300 + Tokina AT-X 116 PRO DX ]
[ 14mm 1/800sec F8 絞り優先AE ISO200
WBオート ]

　そのツアー客の中で、バスの車窓からこんな礼文島の風景を見て記憶に刻まれた人が居るのだろうか……( 　´−｀)









　４日目（９月２６日）へはこちら



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