到着したのが駅舎とは反対側のホームだったので、踏切を渡って駅舎側のホームに行かなければ
ならない。
乗ってきた4330D普通列車は反対側から来る稚内行き4327D普通列車と交換する為にしばしの停車。
その間に踏切を渡って駅舎側のホームに移動する。
＃ホントは踏切の警報音が鳴っている間は渡っちゃいけないんだけど……f(^-^;
そこに一人の男性が立っていた。
その方が私の顔を見るなり声をかけてくる。
「稚内駅から電話した方ですか？」
なんと、「ゴマフアザラシ観察所」の管理人さんが来ていました。
話を聞くと、抜海港から抜海駅まで人を送る為に来たとのことで、しかもこれから私も抜海港
まで車で送ってくれるという。
抜海駅から抜海港までは約2km、天気さえ良ければ雪道でも30〜40分程程度で歩けそうな
距離だけど、車ならばわずか数分。
こんなありがたい話を断るわけなく、ご厚意に甘えさせて貰うことにした。
駅に送って来られた方は到着した4327D普通列車に乗り込み、一緒に見送ってから抜海港に向かう。
抜海港にある「ゴマフアザラシ観測所」。
例年、11月始めから翌年3月末まで開設されています。
そしていよいよ、
ゴマフアザラシ軍団とのご対面っ♪ (#^_^#)キャーッ♪
……あ、
そういやちゃんと書いてませんでしたが、今回の旅の目的は抜海のゴマ軍団（ゴマフアザラシ）と対決……もとい、見物するってのがありまして。f(^-^;
左の写真は、ズーム無しで撮ったもの。
岸壁から数十メートル先にゴマが上陸して休憩する為の筏が浮かべてあり、いつも数頭が寝そべってます。
写真の右手方向には砂州があり、そこにも数頭が寝そべってます。
波間にポツリポツリと見えている黒い影はゴマの頭。
このサイズでは見づらいと思うので、写真をクリックしてもらうと大きなの写真が出るようにしてあります。
8倍のデジタルズームで撮ったゴマ。
一眼レフじゃないので、画質の悪さは勘弁。
ゴマはジーーーッとこっちを見ては、不意に海の中に姿を隠す。
どうやらゴマも人間を観察しているらしい。a(^-^;
観察所の入口にある温度計は-8℃を指していた。
そんな寒い中、ちょっと我慢して静かに岸壁に立っていると、岸壁から10メートル程の近さの海面にゴマが浮いてくる。
ある程度は人間慣れしているらしいけど、騒がしくしていたら近くには浮き上がって来ないかと。
『もっとアップで撮りたい』と、苦肉の策で持参していた双眼鏡にデジカメのレンズを押し当て、
台に乗ってるゴマを撮ってみた。
デジタルズームよりもちょっとだけマシな写真が撮れた。
見た目、潜望鏡で覗いているみたいですけど。a(^-^;
暫しの間ゴマ軍団の様子を観察していたものの、寒さで「(((( ；゜Д゜)))ブルブル」となってきたので
観察所に避難する。
今日は天気が悪いせいか、頭数少な目。
多い時は300頭を越えるらしい。
カンパ方式のセルフサービスのコーヒーを飲みながら展示されている資料を見てマッタリとしていると、
管理人さんが観察所を閉める為にやってきた。
実は帰りも抜海駅まで送ってもらう約束になっていた、と。f(^-^;
ここ抜海駅は映画「南極物語」の舞台になったこともある、趣のある駅。
除雪要員が配置されているおかげでか、昔に建てられた駅舎がそのまま残っている。
今や宗谷本線沿線の駅は、車掌車の車輪を外した「貨車駅」や「プレハブ小屋」、果ては「駅舎すら無い」駅が殆どで、このようなちゃんとした駅舎があるのは貴重な存在。
なお、除雪要員は配置されているけど駅員の配置ではないので駅の種別としては無人駅。
ここより北にある南稚内駅と稚内駅は共に有人駅なので、つまりここが日本最北の無人駅となる。
……で、
実は、駅舎そのものを撮るのを忘れてた……。･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･
いずれ、リベンジ。（ぉ
列車待ちの間、管理人さんからゴマ軍団のことや抜海の地の話などを色々と伺う。
ここのようにゴマ軍団が人間のすぐ側で生活しているというのは、それだけ自然が身近にあるということだし
観光の面でもいいことではあるけど、漁業の面ではかなり問題があるとのこと。
そもそも野生のゴマが人間慣れしてしまうこと自体も問題があるだろう、と。
全ての面でいいようになるってのは難しいなぁ、と思う……。
やがて、踏切の警報音が鳴り始め、列車がやってきたことを知らせてくれる。
管理人さんに見送られて、16時22分発の稚内行き4329D普通列車に乗り込む。
☆彡 抜海16時22分発⇒南稚内16時35分着 4333D普通列車 ☆彡
13分で南稚内駅に到着。
ここで降りる。
これから稚内温泉に行くので稚内駅まで行く手もあるけど、
記念に南稚内駅の入場券を買うことにしたのでここで降りた、と。
待合室は次にこの駅に入線してくるスーパー宗谷３号待ちの乗客で
にぎわっていた。
タクシーで稚内温泉「童夢」に行き、冷えた身体を暖める。
前回入ったのは5月で今回は真冬ということもあり、余計に温泉の温かさが身に染みる。
真冬なのに露天風呂も開放されていたので、『素っ裸』で真冬の稚内の空気を耐寒する。
当たり前だが、寒い……(((( ；゜Д゜)))ブルブル
すぐに耐えきれなくなり（ｗ）、露天風呂に浸かる。
空を見上げると、日が暮れて真っ暗になった空から白い雪が降ってくる。
それを見て、凄くマッタリとした気分になる……。（ ´−｀）
温泉前のバス停から路線バスに乗り、稚内バスターミナルへ。
そこから雪降る稚内の街を歩く。
折り畳み傘を持参していたけど、時々突風が吹くので使わなかった。
そういや、地元の方は雪が降っても傘を使う人は殆どいない。
本州の雪と違ってサラサラとした粉雪なので、パッと払えば粗方は払えてしまうし、いちいち傘なんて使ってられないんですかね？
行った先は、道北や「島」に行く旅人の間で有名な、喫茶店「お天気屋」。
店の位置は下調べしておいたのですぐに分かったものの、風除室入口の自動ドアが開かない。ゲゲ(゜_゜;)
中を見ると店は営業しているようだし、何故開かないのかっ!? (><＠)ジタバタッ
すると、突然開いた。( ﾟдﾟ)ポカーン
寒さでセンサーの感度が鈍っていたのかも。a(^-^;
今日の晩ご飯は、この店の名物「リシリアンカレー」。
正体は単なるキーマカレーですが、利尻富士をイメージして盛り上げるように盛りつけられてます。
『それでも単なるキーマカレーだろ』という夢の無いツッコミは却下。
お腹が空いてたので、大盛（600円プラス100円）を注文。
食後のコーヒーを飲みながら、マスターと話をしたり店備え付けの旅ノートを読んだり書いてみたり。
「今度は利尻礼文に行ってみたら？」とマスターに言われ、早くも次のプランが頭を巡る……。A(^◇^;
午後8時前。
「お天気屋」を出て、降り続ける雪の中を北ドームへと向かう。
ここでは稚内の雪明かりイベント「彩北わっキャナイト」を見物。
実は、こんなイベントが開催されるとは全く知らず、ゴマフアザラシ観察所の管理人さんから聞いて初めて知った。A(^-^;
今年から本格的にスタートしたイベントらしいので観衆の大部分は地元の人みたいだったけど、近くの宿に泊まっている観光客やNHKらしきテレビの取材も来ていた。
ここ北ドーム会場（ぉ）では、かつての稚内桟橋駅のエントランス部分を雪と氷で再現した雪像をメインに、色々な展示やミニゲームなどのイベントが開催されている。
まあ、会場全体はマッタリとした雰囲気だったけど、楽しむことはできた。
21時過ぎ、稚内駅に戻る。
前回来た時に撮り忘れていた駅名板を写真に収める。f(^-^;
何もすることが無いので、待合室でマッタリと過ごす。
ブログに貼った駅そば屋の写真も、この位置から撮影。
位置は左手の方向。
それにしても、夜の21時過ぎに日本最北の鉄道駅の待合室で夜行列車を待つようになるなんて……色々な感慨が浮かぶ。（ ´−｀）
☆彡 稚内22時00分発⇒札幌6時00分着 3044D特急「利尻」 ☆彡
21時39分、特急「利尻」入線。
2006年3月17日発を最後に定期運転を終了する夜行列車で札幌に向かう。
定期運転終了の理由は、やはりと言うべきか乗車率の少なすぎらしい。
この日の乗車率はB寝台が約7割程度埋まっていたものの、指定席＆自由席は大部分が空席。
札幌発の下り列車だと旭川あたりまで終電車的な利用があって自由席の利用率が高いそうだけど、それ以降（宗谷本線内）は少なくなると言うし、上り列車はこのとおり。
まあ、「仕方がない」と言ってしまえばそれまでですが。（ ´−｀）
なお、今後は夏場の観光シーズンのみの季節運転となり、名称も「はなたび利尻」と変わるそうです。
完全廃止にならないだけでもマシと考えるべきか……。
乗ったのはB寝台。
お金はかかるけど、厳冬の地の旅で体調を崩すと辛いと思ったので、ちゃんと休めるようにと横になることを選んだ、と。f(^-^;
私の向かいの寝台は出張らしきサラリーマンの方が乗っていたんですけど、今後はどうするんでしょ？
稚内〜札幌間は夜行バスが運行されているものの、夜行バスの旅ってのは結構辛いし。（ ´−｀）
22時00分、特急「利尻」は静かに稚内駅を発つ。
ノロッコ号並みの低速で走り、22時05分に隣の南稚内駅に到着。
ここで特急「スーパー宗谷３号」と交換する為に16分間の停車。
これ、スーパー宗谷が稚内駅に着いてから利尻が発車すればいいのに、と思うんですが……？ a(^-^;
ところが、そのスーパー宗谷３号の到着が遅れて、22時22分の発車時刻になっても利尻は動かない。
結局、約15分遅れでスーパー宗谷３号が到着。
入れ違いに利尻が動き出す。
やはり、冬の北海道の交通は遅れがちですな……。（ ´−｀）
南稚内駅を発車して間もなく、人家や道路の灯りが殆ど見えなくなる。
真っ暗な闇の中、車内の照明に照らされた雪と線路沿いの草木だけが見える。
無論、景色を楽しむことなど全く不可能なので、さっさとベッドメイキングをして横になり、本を読んで過ごす……。
【2月12日（日） −３日目−】
ふと目覚めると、名寄駅に停車中。
時刻表によると、名寄駅には1時37分に着き2時00分に発つ。
ホームの時計は1時50分を指していたので、南稚内駅での遅れを完全に取り戻した模様。
もっとも、利尻のダイヤは余裕有り余りのダイヤが組まれているので、少々の遅れでもすぐに取り戻せるようですが。
待合室には2,3人の旅途中風の若者の姿が見えた。
「利尻」に乗る様子が無いので、ここで夜を明かすつもりなのか？
……ところで、
あの時、これでこの時間に名寄駅から乗る筈だったのに。←しつこい
また微睡んで、再び目が覚める。
今度は旭川駅に停車中。
時刻は3時30分頃。
そして、この旅四度目の塩狩越えを果たしていた……。A(^◇^;
5時35分、江別駅を発車。
次に止まる駅は終点、札幌。
上段の寝台に人が乗っていたので身支度を整えて早々に寝台を離れる。
開放型のＢ寝台って通路が狭いのでねぇ……。（ ´−｀）
『デッキは寒いなぁ……』と思いつつ一つ前の自由席の車内を覗くと、誰も乗ってない……( ﾟдﾟ)ポカーン
シートのリクライニングが倒れていたり方向が変えられているので乗っていた人は居たようだが、
何処で降りたのやら？
そして、6時00分。
定刻どおりに札幌駅到着。
利尻の雪化粧はもう見られない……（ ´−｀）
ページを変えてみる。
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